Conductor
Conductor は、金属の様な「導体」を表現します。
Dielectric (誘電体) とは対照的に、Conductor は一切光を透過しません。
屈折率は複素値で設定し、可視光カラースペクトル全体に影響を及ぼします。
Roughness Model が None の場合は Smooth conductor (conductor) モデルを使用し、Roughness Model で None 以外を設定した場合は Rough conductor material (roughconductor) モデルを使用します。
このマテリアルは、サーフェスの表面にもに有効で、裏面から見た場合は真っ黒になるということに注意してください。
裏面も設定したい場合は、Two-sided BRDF adapter を使用してください。
Parameter
Material Name
マテリアルプリセットの名前を入力することで、材質を指定することができます。
プリセット名は下表を参照してください。
プロセット名を指定することで、屈折率は内部の値が利用され、IOR および Absorption Coefficient オプションの設定はできなくなります。
- タイプ : 文字列
- 初期値 : なし
上段が Mitsuba で使用できるプリセット名で、下段がその材質の説明です。
表には、実際には導体ではない一般的な光学コーティングがいくつか含まれています。
フレネル反射率の計算を無効にし、100% 反射する鏡を生成する none という特殊な素材プロファイルもあります。
また、ほとんどの材質は複数の測定値が存在します。
IOR
導体のチャネル毎の屈折率 (0.10 - 10.00 ) を設定します。(実部)
※Material Name が設定された場合、設定できなくなります。
- タイプ : 浮動小数点数
- 初期値 : 0.37, 0.37, 0.37
Absorption Coefficient
導体のチャネル毎の吸収率 (1.00 - 10.00 ) を設定します。(虚部)
※Material Name が設定された場合、設定できなくなります。
- タイプ : 浮動小数点数
- 初期値 : 2.82, 2.82, 2.82
Ext. Eta
導体の周囲の屈折率 (1.00 - 10.00 ) を設定します。
- タイプ : 浮動小数点数
- 初期値 : 1.00 (空気)
Specular Reflectance Color
マテリアルの鏡面反射色 (Hex:000000 - Hex:FFFFFF) を設定します。
タイプ : スペクトルまたはテクスチャ
- 初期値 : Hex:FFFFFF
右端の [T] ボタンを押すことで、Texture タブで設定したテクスチャを選択することができます。
※ テクスチャを使用する場合は、必ず UV マッピングを行ってください。
Roughness Model
表面粗さを表現するマイクロファセット法線分布方式を選択します。
None では Smooth dielectric material (dielectric) モデルを使用し、表面が滑らかな誘電体を表現します。
None 以外では Rough dielectric material (roughdielectric) モデルを使用し、表面が粗い誘電体を表現します。
- タイプ : 文字列
- 初期値 : None
None
表面が滑らかな誘電体を表現します。
Beckmann
ガウス確率表面由来の物理ベース分布。
IOR 0.37, Absorption Coefficient 2.82, Specular Reflectance Color Hex:E7E7E7
GGX
Walter らによって提案された新しいディストリビューションで、ベース面の測定で観測された長いテールをよりよく扱います。
この分配による表現は、収束に時間が掛かります。
IOR 0.37, Absorption Coefficient 2.82, Specular Reflectance Color Hex:E7E7E7
Phong
古典的な cospθ 分配。
基本的なマイクロファセット理論のため、ここでのこの分配の使用は別途入手できる phong プラグインよりも現実的な挙動となります。
IOR 0.37, Absorption Coefficient 2.82, Specular Reflectance Color Hex:E7E7E7
Anisotropic
Ashikhmin と Shirley にって提案された、異方性 Phong 型マイクロファセット分布。
IOR 0.37, Absorption Coefficient 2.82, Specular Reflectance Color Hex:E7E7E7
Roughness
Roughness Model で、Beckmann、GGX、Phong を設定したときに表示されます。
マイクロファセットの平均平方傾斜を使っている未確定表面マイクロジオメトリの粗さ (0.000000 - 1.000000) を設定します。
Beckmann が選択されている場合、このパラメータは、マイクロファセットの平均平方傾斜に等しくなります。
- タイプ : 浮動小数点数またはテクスチャ
- 初期値 : 0.200000
粗さの目安は以下の通りです :
- 0.001 - 0.01 : 滑らかな表面にわずかなキズがある程度 (このような小さな値では、拡散は同じ程度になります)
- 0.1 : 比較的粗い
- 0.3 - 0.7 : 非常に粗い (エッチングされたものや地面など)
- これ以上の値は現実的ではありません。
右端の [T] ボタンを押すことで、Texture タブで設定したテクスチャを選択することができます。
テクスチャの濃淡で Roughness が決定されるので、Roughness の値はいくつでも構いません。
※ テクスチャを使用する場合は、必ず UV マッピングを行ってください。
Roughness U / Roughness V
Roughness Model で、Anisotropic を設定したときに表示されます。
マイクロファセットの平均平方傾斜を使っている未確定表面マイクロジオメトリの粗さ (0.000000 - 1.000000) を設定します。
Ashikhmin-Shirley マイクロファセット分布は、接線および二重接線の方向に沿って、2 つの異なる粗さを設定することができます。
これにより、ブラッシュドマテリアルの外観を表現することができます。
異方性の位置合わせは、基となるメッシュの UV パラメータに従います。
この異方性マテリアルは、テクスチャ座標が欠落している三角メッシュには適用することができません。
※ テクスチャを使用しなくても、必ず UV マッピングを行ってください。
- タイプ : 浮動小数点数またはテクスチャ
- 初期値 : 0.100000
粗さの目安は以下の通りです :
- 0.001 - 0.01 : 滑らかな表面にわずかなキズがある程度 (このような小さな値では、拡散は同じ程度のなります)
- 0.1 : 比較的粗い
- 0.3 - 0.7 : 非常に粗い (エッチングされたものや地面など)
- これ以上の値は現実的ではありません。
右端の [T] ボタンを押すことで、Texture タブで設定したテクスチャを選択することができます。
テクスチャの濃淡で Roughness が決定されるので、Roughness の値はいくつでも構いません。
- 最終更新:2014-06-30 11:37:32